みなとみらいのイメージが強い横浜市。
実際は面積も大きく人口も多い、日本でも有数の大規模な市です。
今回はそんな横浜市の志望動機をどのように試験で伝えればいいか、具体例を交えて紹介します。
目次
横浜市の特徴
人口と世帯数
横浜市の人口と世帯数は次のようになっています。
人口:約378万人
世帯数:約177万世帯
このようにかなり大きな自治体です。
例えば同じ関東地方の茨城県は約292万人、
仙台市を持つ宮城県でも約233万人と、市である横浜よりも少ない人口です。
横浜はこの規模の大きさもあり、通常であれば県で行う仕事も横浜市自身で進めていることがあります。
基礎自治体と呼ばれる市だからこそ出来る住民に密着した取組と、都道府県規模の大きな施策のどちらにも関わることが出来るのは、横浜市ならではと言えます。
このあたりは志望動機として絡めてもいいかもしれません。
市長は学者?
2021年に当選した山中市長は、
データ分析と意思決定論
統計学
などを研究分野とする学者でもあります。
横浜市立大学医学部の教授などを歴任していますね。
特に政治においても「データに基づいた施策」を強く訴えており、市役所で仕事をするにあたっても数字での根拠が求められていくものと思われます。
横浜市が力を入れる分野
次に、横浜市が力を入れている分野を見てみます。
2021年に山中市長が就任した際に所信表明として挙げた中から3つご紹介します。
子育て世代の転入、出生率の向上
まずは子育て世代の支援関係です。
市長も選挙に当たって挙げた「3つのゼロ」のうち2つが
子どもの医療費ゼロ
出産費用ゼロ
であるように、子どもを育てている、また今後育てる人たちへの支援に力を入れていくことが分かります。
たとえば僕が目に留まったのは「横浜子育てサポートシステム」です。
地域の中で子供を預けたい人と預かれる人をマッチングするもの。
民間企業がやっていると不安がある内容ですが、公の役所が事務局を担っていると安心して利用できますよね。
こうした他の地域のモデルになるような取り組みは、面接などでも触れるといいかもしれません。
脱炭素社会へ向けた施策
環境問題への取組も横浜市が力を入れていることのひとつです。
こちらも市長の所信表明で、
「地球温暖化問題に関しても、現在の横浜市の取組を一層加速させるべく、再生可能エネルギーの活用をはじめ、脱炭素政策を推進していきます」
と話されています。
今は石油燃料をもとにした電力から、再生可能なエネルギーへの転換が求められています。
分かりやすいものは風力や水力、水素は最近特に海外で研究が進んでいます。
また、それら一つ一つでは共有量の小さい電力を最適に分配する仕組みなども話題になっているところですね。
横浜市のエネルギー施策において特に注目すべきだと感じたのは、横浜港です。
横浜港では「カーボンニュートラルポート」を掲げ、二酸化炭素排出削減のための方策を検討する検討会も立ち上げています。
詳細は横浜市の港湾局のサイトに随時情報が掲載されるのでチェックしてみるといいと思います。
水素の活用など先進的な施策が、港ということもあり大きな規模で検討されていてとてもやりがいのある仕事のはずです。
経済・産業・スタートアップの振興
横浜市は平成31年1月に「イノベーション都市・横浜」を宣言しています。
みなとみらい21地区の研究開発拠点や、民間企業や大学等によりイノベーション人材の交流機会が形成されている土地です。
スタートアップ企業に対して、補助金を出すだけではなく、成長のための支援に力を入れている点もポイントです。
成長支援の拠点として設けられたYOXO BOX(よくぞボックス)では、企業とのマッチングや各種イベント、専門家による個別の相談など充実した支援を行っています。
内容を見ましたが、とても一つの市が行えないような深く、充実した取組で、担当した職員の能力の高さや熱意を感じます。
この分野が気になる方は横浜市のベンチャー企業支援のページをぜひ見てみましょう。
サイトのデザインだけでも、ベンチャー企業をしっかりとターゲットにしていることが伝わってくるはずです。
志望動機の具体例
では、これらの取組をもとに、「こういう仕事をしたいから、横浜市を志望しました」という形での志望動機を挙げてみます。
①子育て世帯の支援
私は、横浜市で子育て世代の支援に携わりたいと思い、志望しました。
現在、少子化が問題になるなか、私の周りの若い世代の中で「子供は欲しいけど生活していけるか不安」という意見を聞きます。
横浜市には多くの自然とともに、文化財が多く残るなど教育にとても適した環境があります。
それらに加え、「横浜子育てサポートシステム」のような地域で子育てをする取り組みをより発展させていくことで、横浜は子育てに不安を持つ方も安心して子供を育てることができる、さらに魅力的な街になると感じています。
愛着のある横浜市をそうした魅力的な街にしていくことに、私の力を生かしていきたいと考え、横浜市を志望しました。
②再生可能エネルギーの活用
私が横浜市を志望した理由は、再生可能エネルギーの普及に関わりたいと考えたからです。
今、脱炭素という言葉をよく聞き、今後の世界の重要なテーマとなっていると感じます。
ただ、エネルギーと一口にいっても風力や水力、水素など様々なものがあり、またそれの活用方法も多様です。
それらの普及を進めるためには、自治体が舵を取り企業などと連携することが重要になると感じています。
横浜市は海から森まで幅広い地理条件を持ち、エネルギーの活用において多くの施策に取り組める可能性を持っています。
横浜港で「カーボンニュートラルポート」を掲げているように、今後の地方自治体のモデルとなるような取り組みに自分でも関わってみたいと考え、横浜市を志望しました。
③スタートアップ企業の支援
私は横浜市で企業の支援に関わる仕事をしたいと考え、志望しました。
就職活動で企業を調べる中で、形のない新たなサービスを生み出す企業や、その企業同士が繋がって新しい取組を始めていることなど、様々なことを学びました。
同時に、そうした新しい企業が生まれ成長するためには、それをサポートするための環境も必要だとも強く感じたところです。
私はそのサポートする立場として多くの企業の力になれたらと考えました。
横浜市は海外とつながる歴史のある港もあります。
その横浜という土地で育った企業が、日本から世界に船出していく。そんなスタートアップのシンボルとなるような街に、この横浜市をしていけたらと思い、志望しました。
その他の志望動機の例文
やりたい仕事や志望先が絞り切れていない方は、次の記事でその他の具体例を紹介しています。
違った視点の動機をいくつか見てみるのも必ず役に立ちます。
色々な角度から公務員の仕事を見つめて、うまく志望動機を表現できるようになることを祈っています!
模擬面接を受けない人はこの本だけ読む!
模擬面接を受けない人は、「9割受かる」の本だけ読んでおきましょう。
飛び道具的な裏ワザがあるわけではありませんが、この本の内容をきっちり実践できれば合格はかなり近いと思います。
面接の座席配置の例などが載っていることなど、「あ、それ知りたかった」という内容が多くあり、とても役に立ちます。
まずはこの本をひと通り読んで、不安があれば模擬面接を考えてみるのもいいでしょう。