県庁などの公務員を目指す方の中には、
「教育に携わりたい」
と考えている人も多くいると思います。
ただ、面接でそれを言うと
「なんで教師にならなかったの?」
などと聞かれないか不安になりますよね。
この記事では
・県庁で教育に関わる仕事の具体例
・「教育」を志望動機にする場合の例文
を県庁で働く職員の目線で紹介したいと思います。
目次
教師でなくても教育には関われる
まずは「教師にならないと深く教育に関われない」などという意見があれば、それは間違っています。
県庁職員は、その県の教育をより良くするための仕事をたくさん行っています。
「教育」を志望動機に使おうか迷っている方、使って全く問題ありません。
ただし、気を付けるのは実際にその県庁に入って出来る仕事なのかということです。
例えば、「子供一人ひとりに寄り添う」みたいな内容だと、なかなか教育現場の教師のようには取り組めないものになってしまいます。
公立の学校を広い視点で見つめて教育に関われるということが、県庁で働くメリットであり、志望動機の内容につながります。
県庁で出来る教育の仕事(具体例)
実際に都道府県庁には、教育局や教育庁など教育委員会に関わる事務を行っている部署があります。
厳密には知事の下でなく、「教育長」などの下で働くので違う組織でもあるのですが、採用試験は基本的に同じで、そこから配属が分かれる形です。
では、実際にどのような仕事を行っているのでしょうか。
ICTの導入促進
最近では「1人1台タブレット」というように、教育のICT導入が大きく進んでいます。
こういったことも、それぞれの学校が「うちは何台買おうか…」「難しそうだし、うちは要らないんじゃ…」とか言っていたら進みませんよね。
導入に当たっての決め事や、スケジュールの調整、活用方法など、学校現場が混乱することなく、新しい技術を活用できるようにサポートしていくことも県庁での大事な仕事です。
公立高校の魅力向上
小中学校のみでなく、県立高校についても多くの仕事があります。
現在の課題を挙げるなら、公立高校の志願者数の減少が大きなものかと感じます。
伝統ある名門校の倍率が年々下がるなどしており、これは少子化の影響のみならず、志願者が私立学校に流れる傾向が進んでいるそうです。
公立学校は、裕福でない家庭や様々な状況でも学習をしたい生徒のために存続していなければなりません。
適切な場所に、適切な数の学校があることを保つには、学校の受験者が増えるよう魅力向上を図らなければなりません。
またそれを中学生や保護者へPRすることも重要です。
具体的には
・グローバル人材を育成する高校を指定し、ホームステイなどの交流事業を実施
・科学の取組に特化した高校と大学の連携などを支援
といった事業をマッチングしていく仕事にも取り組むことができます。
教師を支える学校現場の事務
これは志望動機に向くかは分かりませんが、学校の事務職員も県庁の採用者から配属されていきます。
なかなか学生時代は事務室に行くことはなかったかもしれませんが、学校の設備や予算を管理する重要な仕事です。
面接の場では
「学校事務として現場に行くこともありますが、どうですか?」
と聞かれるかもしれません。
その場合も
「現場の様子を知ることはとても重要だと思います」
「もし配属されれば、しっかりと勉強させていただきたいです」
などポジティブに答えられるよう準備しておきましょう。
志望動機の具体例
上記のことをもとに、教育を軸にした志望動機の例を挙げてみます。
①高校の魅力向上
私は、県立高校をより魅力あるものする仕事がしたいと考え、○○県を志望しました。
今、県立高校の志願者数が減少傾向にあると聞きました。
公立の学校は、私立学校に通えないなど様々な事情のある生徒にとって欠かせない存在だと思います。
スーパーサイエンスハイスクールのような取組、今後のデジタル化に特化したオンラインでの教育など、特色ある学校をつくることは、県立学校の志願者を増加させ、県全体の教育環境を安定させることにつながると思います。
そうした取組に、県という全体を見る立場から取り組むことで、地元である○○県の教育に役立ちたいと考え、志望しました。
②教育のデジタル化
私は、デジタル化の進む社会に対応した教育環境を整えたいと考え、○○県を志望しました。
タブレットの活用など、学校の設備の整備は進んでいますが、活用方法には今後さらに発展する余地があると感じています。
たとえば、家族に介護の必要な方がいる生徒が家で授業を受けることが可能になったりと、これまで学習の機会を失っていた児童生徒が学習できるようになることです。
そうした取組は現場での努力も重要ですが、広い視野でまとめる役割が重要だと思います。
私は、県という立場からICTを活用し、学びたい児童生徒が自由に学習できる環境をつくることに寄与したいと考え、○○県を志望しました。
模擬面接を受けない人はこの本だけ読む!
模擬面接を受けない人は、「9割受かる」の本だけ読んでおきましょう。
飛び道具的な裏ワザがあるわけではありませんが、この本の内容をきっちり実践できれば合格はかなり近いと思います。
面接の座席配置の例などが載っていることなど、「あ、それ知りたかった」という内容が多くあり、とても役に立ちます。
まずはこの本をひと通り読んで、不安があれば模擬面接を考えてみるのもいいでしょう。
その他の志望動機の例文
やりたい仕事や志望先が絞り切れていない方は、次の記事でその他の具体例を紹介しています。
違った視点の動機をいくつか見てみるのも必ず役に立ちます。
色々な角度から公務員の仕事を見つめて、うまく志望動機を表現できるようになることを祈っています!