公務員試験の面接についてインターネットで検索すると
「面接後にお礼状を出した方がいい」
といった情報が出てきます。
本当かどうかわからないと「出した方がいいのかな…」と不安になりますよね。
今回の記事では、実際に県庁で働く視点から「公務員面接にお礼状は必要か」をまとめていきます。
基本的な面接のマナーなど、公務員試験の面接については「9割受かる」の本がおすすめです。
飛び道具的な裏ワザがあるわけではありませんが、この本の内容をきっちり実践できれば合格はかなり近いと思います。
面接の座席配置の例などが載っていることなど、「あ、それ知りたかった」という内容が多くあり、とても役に立ちます。
読んで損はない一冊です。
試験は筆記や面接の点数によって決まる
まずは公務員試験の大前提として、「試験の結果は点数化される」ということを考えてみましょう。
これは、
税金を使って人を雇う以上、しっかりした過程で選ばなければならない
という視点も含んでいるものです。
もしも、採用担当の気持ち一つで
「お礼状送ってくれたし、いい子だから合格にしとくか!」
などとしていたら、あとで大問題になる可能性もあります。
このことから、公務員面接にお礼状がプラスの評価になることはないと断言できます。
ポイント
お礼状で点数が上がることはない!
お礼状の処理が大変?
さらに、お礼状を受け取る採用担当の仕事を考えてみましょう。
10人程度しか受験しない市町村であれば、まだいいかもしれませんが、100人規模の面接を評価する市だとします。
100人から封筒が届き、
「先日はありがとうございました。…」
などとフォーマットに沿った文章が書いてあったとして、僕が担当であれば一切読みません。
ただシュレッダーにかける手間が増えるだけに感じます。
もしもそれらを読んで評価をするとしたら、差を付けることも難しいですし、途方もない時間がかかってしまいます。
お礼状を出さない不安もわかりますが、職員がお礼状を評価する手間は現実的でないことは伝わると思います。
同じ点数が2人いたとしたら…?
「でも、同じ点数が2人いたら、お礼状を送った方が採用されるんじゃ…?」
なんて思うかもしれません。
ですが、その場合はどちらも採用通知を出すのが一般的かと思われます。
公務員試験というのは、合格しても辞退する人がとても多いです。
皆さんも国家公務員や都道府県庁、市役所など日程の違う試験がいくつもあるのはご存じかと思います。
全く同じ評価が複数いることも少ないかもしれませんが、仮にそうだとすれば採用辞退を見込んでどちらも合格にするのが合理的です。
お礼状を待って判断を変えることがないのも、冷静に考えると分かるはずです。
そもそも社会人にとってお礼状は違和感あり
公務員試験に限らず、「お礼状」というものには違和感がある社会人がほとんどのはずです。
まず、面接を受けている以上、その場でお礼を言うことが出来たはずです。
会ったことに対してのお礼を手紙に書く意味がありません。
仮に追ってお礼がしたい場合でも、今どきメールを送れば済む話であり、手紙で郵送することは会社勤めをしていてもほぼ無いといっていいでしょう。
もしどうしてもお礼を言いたい場合があるとすれば、予定にない面接をしてもらった場合などでしょうか。
そうした場合であれば、追って電話をして
「今回はご無理を言って面接の機会をいただき、ありがとうございました。
当日は担当の○○様にお会いできなかったので、お礼を申し上げたくご連絡いたしました」
という内容であれば、あり得るかもしれません。
とにかく、郵送でお礼を言う文化は社会人にとって違和感があることは知っておきましょう。
結論!
公務員試験の面接後にお礼状を送ることは、全く必要ありません!
いろいろなサイトや、掲示板で送ることを勧めていますが、鵜吞みにしてはいけません。
あとで「え?お礼状必要だったのかな…」と悩んでいる方は安心していいでしょう。
後のことは点数でカッチリ決まります。
どうか面接の内容に集中して頑張ってくださいね!