東京にほど近く、住みよい県である千葉県。
ディズニーランドや空港などの人の集まるスポットも持つこの県を目指す人は、地元でなくてもたくさんいるのではないでしょうか。
では面接を受ける際の志望動機はどう話しましょう。
東京や神奈川よりもインパクトがなく考えづらい……そう思った方のためにも、現役公務員の目線から千葉県の志望動機を考えてみたいと思います。
目次
県が力を入れている分野を調べる
とにかくまずは千葉県のホームページを見てみましょう。
目立つ観光スポットなどのページに行きたいところですが、注目すべきは、予算編成の方針に関するページです。
このページへ進むと以下のような内容が書かれています。
○令和2年度当初予算は、「次世代への飛躍 輝け!ちば元気プラン」の総仕上げとして、これまで着実に積み上げてきた成果を次世代に継承し、更なる発展につなげていくための予算とし、
・激甚化する災害に備える防災・減災対策や防犯対策の充実などのくらしの安全・安心の確立
・障害者やひとり親家庭への医療費助成の充実、私立高校の授業料負担の軽減などの子ども・子育て世代への支援や福祉・医療の充実
をはじめ、「千葉の魅力発信」「商工業の振興・雇用」「農林水産業の振興」「社会基盤づくり」「文化・スポーツ・環境施策の推進」など、各分野にわたり「くらし満足度日本一」の実現に向けた事業に重点的に配分しています。
ここから、千葉県が重点を置いているのが「安心安全」と「弱者への支援」だということが分かります。
特に昨今は、千葉は台風で甚大な被害を受けていますし、防災は重点テーマになっているはずです。
また、首都圏と言えども過疎の進む地域も広い千葉。子育て世代への支援を打ち出し、住民を減らさず増やしたいこともうかがえますね。
こういった部分を中心に考えてみましょう。
自分の長所と繋げる
志望県の力を入れている分野を確認したら、今度は自分の長所を考える作業をしてみましょう。
志望動機を伝えるときは
・この職場にやりたい仕事がある
・その仕事は自分の力を活かせるものである
というロジックが使いやすいため、長所を考え織り交ぜることがおすすめです。
志望動機に使いやすい長所は、次のようなものだと思います。
行動力が長所の場合
まずは「行動力がある」という長所です。
用意しているエピソードとして、部活動の問題を解決した経験、アルバイトの業務を改善した経験などがある人はこの行動力というジャンルに当てはまるでしょう。
このような力は、公務員の仕事では困っている人々を助ける分野で役に立ちます。
災害や感染症対策など、日々状況が変わっていく分野を具体例として挙げると、文章が作りやすいでしょう。
役所の仕事では、状況に応じてスピーディな判断が必要な場面がどうしても発生します。
素早く行動に移すことのできる長所を持ったあなただからこそ出来る仕事があるはずです。
コミュニケーション力が長所の場合
コミュニケーションや複数人の調整が得意な人には、逆に中長期的に時間のかかる仕事を挙げると長所とマッチします。
例えば、「事故が多い道路の歩道を広くしたい」という住民の希望を叶えるだけでも、以下のような様々な人や組織と関わりがあります。
・市役所の都市計画を担当する部署
・工事に交付金を出す国交省
・必要な土地の所有者
・信号を管理する警察
・工事を行う業者 などなど…
大きく、時間のかかる仕事には必ずコミュニケーションが得意な人材が必要です。
スーパーシティなどの街づくり、市町村をまたいだ交通網、役所での手続きの抜本的なデジタル化。
今ある仕組みにテコ入れをする壮大な仕事を、志望動機に絡めるといいかもしれません。
面接で話す志望動機の具体例!
これまでにお伝えした内容から、具体的な志望動機を考えてみます。
具体例①
私が千葉県を志望した理由は、地元である千葉県で災害対策に取り組みたいと考えたからです。
近年、全国で台風や地震など多くの災害が起きており、千葉県でも台風による暴風で多くの家屋が被害にあったと思います。
そんな中、想定以上の被害、しかも夜間であったにも関わらず、自治体の皆さんがスムーズに避難所を運営されていることに驚いたことを覚えています。
千葉県には海沿いや山間部、大都市もあります。また、数十年に一度の災害が毎年のように起きており、その時々の状況での判断と素早い行動がより重要になってくると思います。
私は地元である千葉県のために、これまで培ってきた行動力を活かし、安心で安全な地域をつくることに取り組んでいきたいと思い、志望しました。
具体例②
私が千葉県を志望した理由は、バスや鉄道など、交通網の面から地域をより良くする仕事をしてみたいと考えたからです。
千葉県は、空港などの人が集まる要所から、海や丘陵の自然、工業地帯など、多彩な魅力を持った土地です。
また、社会では今、鉄道やバスなどに留まらず、デマンド交通やMaaSなど、新たな交通サービスも生まれています。
そうした新たな手段も含めて、それぞれの市町村が持つ魅力的な地域をより早く、スムーズに行き来できるよう繋ぐことで、それらの魅力をさらに増幅させることが出来ると思います。
私自身の得意な他人とのコミュニケーションを通して、市町村や交通事業者も巻き込んで新たな移動手段を生み出すことで、地元である千葉県の魅力を高める仕事がしてみたいと考え、志望しました。
注意してほしいこと
上記は一例なので、ぜひ参考にしつつもご自身の心に響いた千葉県像を絡めて話してほしいと思います。
ただし、以下のような点は気を付けて!
埼玉ではいけない理由を用意する
志望動機を考えるとき、考えなければいけないのは「同業他社ではダメなの?」ときかれた場合の答えです。
千葉の同業他社といえば、もう埼玉しかありませんよね。
もしあなたの地元が千葉であれば、地元の力になりたかったで問題ありません。
ですが、もし北関東など千葉以外の出身の方であれば、何らかの理由を用意した方がいいでしょう。
過去に訪れたときの思い出、独自の取り組みなど何でも構いません。
県と市役所の仕事を間違えない
県庁と市役所の仕事の分担は、実際に働いてみないと分かりづらい面があります。
千葉のように東京に隣接する市と、言うなれば田舎の市町村がある県は、仕事が分かりづらい面があります。
例えば、政令市である千葉市、中核市である船橋市などは県から権限が移っている業務もあります。
特に都市部の話題を具体例で話すときは特に注意しましょう。
模擬面接を受けない人はこの本だけ読む!
模擬面接を受けない人は、「9割受かる」の本だけ読んでおきましょう。
飛び道具的な裏ワザがあるわけではありませんが、この本の内容をきっちり実践できれば合格はかなり近いと思います。
面接の座席配置の例などが載っていることなど、「あ、それ知りたかった」という内容が多くあり、とても役に立ちます。
まずはこの本をひと通り読んで、不安があれば模擬面接を考えてみるのもいいでしょう。
その他の志望動機の例文
やりたい仕事や志望先が絞り切れていない方は、次の記事でその他の具体例を紹介しています。
違った視点の動機をいくつか見てみるのも必ず役に立ちます。
色々な角度から公務員の仕事を見つめて、うまく志望動機を表現できるようになることを祈っています!
基本的な面接のマナーなど、公務員試験の面接については「9割受かる」の本がおすすめです。
飛び道具的な裏ワザがあるわけではありませんが、この本の内容をきっちり実践できれば合格はかなり近いと思います。
面接の座席配置の例などが載っていることなど、「あ、それ知りたかった」という内容が多くあり、とても役に立ちます。
読んで損はない一冊です!