僕は民間企業の営業から県庁職員に転職をしました。
全国転勤が嫌で転職を考えたので、地方公務員を目指すことは定まっていたのですが、
「市役所と県庁って何が違うんだ?」
という疑問がありました。
結局、県庁の方が響きがかっこいいという人生を賭けているとは思えない理由で決めてしまった僕です。
実際はどんな違いがあるのでしょうか?
転職するまえに知っておけばよかったと思うことを、県庁を選んだ立場であげてみたいと思います。
目次
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「市役所のほうが住民に近い」は半分正解。
よく聞く市役所の志望動機として
「市民と接する仕事がしたいから」
というものがあります。
たしかに県庁よりも市役所のほうが住民にとって身近な存在だと思います。
しかし一般的にイメージする市役所の窓口は、民間企業に委託する役所が増えています。
その他に福祉やまちづくりの仕事が思いつくところですね。
たとえば生活保護の業務は市役所が行っていることが多いですが、町などの小さな自治体では県庁が受け持っています。
まちづくりの主要な要素である、駅へ繋がる大きな道路は国道や県道であることが多いです。
その場合、計画を立てたり整備するのは県庁になります。
さらに、最近話題になることも多い児童相談所。
こちらも政令指定都市などの大きな市でなければ、中で働いているのは県庁職員です。
県庁そのものへ行くことはなかなかないですが、生活保護、パスポート発行、農家への指導、道路整備…実は住民と直接関わる仕事がとても多いです。
そしてそれらは共通して、市役所に任せず県で行うほど重要な仕事です。
単純に住民と関わる仕事がしたい場合は、県庁でもできるということは知っておいて欲しいと思います。
ポイント
①市役所の窓口は職員じゃない場合あり
②県庁でも住民と関わる仕事は多い
規模の大きな仕事がしたければ県庁!予算で比較してみる
市役所と県庁の大きな違いは仕事の規模です。さらに言えば予算の額が大きく違います。
たとえば、日本の中でも真ん中らへんで普通っぽい静岡でいうと、
静岡県一般会計予算 1兆2,000億円
磐田市一般会計予算 666億円
このように面積広さの違いはあれど、扱う金額が県の方が圧倒的に大きくなります。
「このシステムを1億の予算でつくる」
とか
「3年間であの施設を5億で完成させる」
といった、億単位の仕事が県庁ではざらにあります。
「〇〇県 予算」
と検索すると、受験する自治体が何にいくらかけているか概要が出てくるので、一度見ておくことをオススメします。
異動のエリアの狭さ、通勤の快適さで市役所
区を持つ政令指定都市などでなければ、1つの建物でずっと働くことになります。
地方の市役所であれば車通勤ができる場合も多く、満員電車のストレスが全くなくなります。
これだけで寿命が3年くらい伸びそう。
県庁の場合はいわゆる県庁所在地にある本庁舎のほかに、土木関係の事務所や福祉、農業、税金などたくさんの事務所があります。
「地元に転職したはずなのに、通勤に2時間かかる…」
なんてことになる可能性も大いにあります。
極端ですが都庁のツインタワーに勤めるかと思ったら、多摩のボロい建物だった的なことがあるということです。
家族の近くで働いていたい人は、県庁ではなく市役所をまず考えたほうが良いです!
意外?県でも市でも給料は変わらない
これは念頭に置いて欲しいのですが、県庁でも市役所でも給料はほとんど変わりません。(都会の方が物価が高いので、場所による補正はあります)
仕事のなかでは市より県の方が上という風潮はあります。
市役所の副市長などに県の40代程度の職員が派遣されていたりということがよくあります。
ただし、年齢と給料を考えると差は特にありません。
なぜなら、民間の給料などを鑑みて公務員の給料が決められているため、
「大きい仕事をしているから給料が高い」
というような設定は出来ないのです。
「地域手当」というエリアによる補正がありますので、その率は確かめた方がいいかもしれません。
基本給が20万、地域手当が10%という場合はザックリいうと
20万×1.10=22万円
というようにプラスされます。
場合によっては都市部の市役所のほうが、県庁よりも給料が高くなることもあるので注意!
安定を求めての転職なら市役所がオススメ!
クビにならない、転勤がない、残業がないといった安定性を求めてくる方が多いと思います。
そういったやりたい仕事があるわけでない場合は、個人的に市役所を強く勧めます!
給料が変わらず、場所も限られる。
細かい話をすれば、議会からの圧力など仕事へのプレッシャーも市役所のほうが多少軽くなります。
反対に県庁は中枢の財政、議会に近い部署になると、残業時間は長くなり、精神的なプレッシャーも強くなります。
他には、市役所を実際に見に行って、窓口から見た雰囲気を感じてみるといいと思います。
市役所でいうと、1階ではなく3階以上なんかにある市民の窓口でない階も見ることが大事です。
公務員はやりたい仕事ができない可能性の高い組織です。
そんな時でもストレスなく働ける環境かどうかを一つの指標にしてみるといいと思います!
公務員になるには当然面接を受ける必要があります。
面接対策として、まず考えるのは志望動機ですよね。
次の記事で志望動機の具体例を紹介していますので、ぜひご覧ください。
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