面接の準備をしているなかで、「やりたい仕事」を聞かれることはみなさん想定することとと思います。
しかしながら、県庁の仕事って日常で関わる機会がないですよね。
市役所なら住民票を取りに行ったり、見る機会はあるけれど、県庁は行ったことすらない人が多いはずです。
そんなイメージの湧きづらい県庁の仕事のうち、県庁職員目線で面白いものをピックアップしてご紹介したいと思います。
まず紹介するのは、事業のための土地を買う、用地取得業務です!
まちづくりの最初の一歩!用地取得業務!
役所の志望動機として多いのが、
まちづくりに携わりたい!
というものだと思います。
しかし、県庁や市役所の人間が、デザイン的な仕事を直接することはほぼ無いと言っていいでしょう。
そういった仕事は民間企業に発注するかたちで行うためです。
そんな中、自分の仕事がわかりやすく形になって現れるのが用地取得業務です。
皆さんの家の近くで、新しい道路が出来たことや、狭い道が広がって歩道が出来たことはありませんか?
そういった公共事業のための土地を購入する役目を担うのが用地担当というセクションなのです。
「立ち退き」の悪いイメージ…実際は?
役所が土地を買うというと、「立ち退き」や「地上げ」という言葉が浮かぶ人が多いと思います。
これらは、土地を取られてしまう、悪いイメージのあるワードですよね。
しかし、用地担当が行う交渉はその土地の適正な値段、建物等への補償を提示して、合意の上で土地を購入するもの。
かなり特殊なケースでなければ、無理やり土地を奪うということはあり得ません。
なんなら通常の売買をするよりも、所有者が得をするケースも多くあります。
土地のほかに、建物を引っ越したりするための補償金を支払うことになります。
その補償金額の決め方は、建物はもちろん、庭に生えている木1本1本にまでお金を払います。
不動産屋などが土地を買う際はここまでしませんから、むしろ喜ばれることすらある仕事なのです。
目に見える仕事の成果
やりがいとしては、仕事の成果が目に見える形で表れることでしょう。
これは他の役所の仕事ではなかなかない部分です。
特に大きなバイパス道路や、川の改修工事などは、自分の買った土地によって目に見えて街が変わる面白さがあります。
「あの交差点をきれいにしたのは自分」
「あの大雨で川があふれなかったのは自分の仕事の成果」
などと、友達に話すこともできます。
地図を広げながら、その土地を将来どうするかを話し合う場は、さながらビッグプロジェクトのようでカッコよくもありますね。
自分の生活に役立つ知識もつく
用地取得の仕事では、税金に関わる知識、相続などの民法、不動産鑑定の手法など、様々な知識が身につきます。
このページを見ている方は比較的若い方かと思いますので、そういった知識は今後の自分の相続や、マイホーム購入などの場面で役立つものと思います。
僕も用地担当をしていましたので、条件の悪い不動産を騙されて買うことはない自信があります。
給与所得のみで縁のない、確定申告の仕方もなぜか身につくので、親戚から頼りにされたりするようになります。
スペシャリストになろう!
県庁職員は基本的にゼネラリストになるよう、広い分野の業務を経験させられます。
しかし、用地取得業務は知識、経験がものを言う世界。
何を聞かれても答えられる知識、相手の心に訴えるトーク力。
この分野に関しては常にスペシャリストが求められるのが現状です。
僕の県でも用地といえば◯◯さん、という人材がいます。
目に見える成果が出る、生活にも役立つ、そして求められる人材となれる用地取得業務は実はとても魅力的な仕事です。
イメージの良くない仕事だけに、面接等でやりたいことを伝えれば、一目置かれるのは間違いないのではないでしょうか。
ぜひ一度、用地買収の仕事について調べてみてください。
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